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源氏物語

2023-12-24 (Sun) 09:10
寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

今回は、企画展の展示品のなかから「源氏物語」をご紹介します。

源氏物語

「源氏物語」は、今から約1000年前の平安時代中期に書かれた、日本を代表する長編物語です。

作者の紫式部がどのように物語を紡ぎ始めたか、明確なところは不明ですが、一説によれば夫が病没したのち、その悲しみを紛らわすために書き始めたとも言われています。

物語の執筆にあたっては、時の権力者藤原道長の支援があったと考えられており、当時は高級品であった紙をはじめ、さまざまなものが提供されたと推定されているのです。

道長が執筆を支援したのは、娘の彰子が当時の一条天皇の后であり、物語をきっかけに彰子が天皇の寵愛を得て、2人の間に皇子が誕生することを望んだからだと言われています。

道長の願いどおり天皇と彰子の間には皇子が誕生し、のちに即位することになりますが、物語は宮中でも評判になって読まれたようで、貴族が「源氏物語」の内容をふまえて式部をからかうようなこともあったそうです。

「源氏物語」は後世の文学にも大きな影響を与え、さまざまな人物が写本を作成することになりました。

現在企画展で展示している「源氏物語」は、長府藩士の家に伝わったものですが、付属する文書を見ると、どうやら江戸時代の初期に加賀前田家の関係者の依頼で写されたようです。

写本を作成したのは、能筆家で知られた貴族であり、本文は流麗な文字で書き写されています。

ぜひこの機会に、下関に伝わった「源氏物語」をご覧ください。

なお、前回ご紹介した「狩野雅信筆 源氏物語図屏風」(下関市立美術館蔵)は、27日(水)までの展示となります。

年内の開館日が残り少なくなってきましたので、まだご覧になっていない方は、ぜひご来館ください。
 
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源氏物語図屏風(1)

2023-12-09 (Sat) 09:33
皆さん、こんにちは!歴史博物館では、昨日から企画展「平安時代と王朝文学ー下関伝来の源氏物語ー」を開催中です。会期中、このブログでは、おすすめの展示品や平安時代に関するさまざまなエピソードをご紹介したい...
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」閉幕

2023-12-04 (Mon) 15:27
下関市・彦島町合併90年記念特別展「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」は、昨日で閉幕となりました。ご観覧いただいたみなさま、ありがとうございました。図録は、引き続き販売いたしますので、見逃した...
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」資料紹介7

2023-11-25 (Sat) 08:57
特別展「巌流島」出品資料紹介。こちらは、宮本武蔵直筆の「戦気」一行書(松井文庫蔵/八代市立博物館寄託)。大書された「戦気」とは、戦いに臨む心構えや意気込みなどを意味したものとされています。また、その下...
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」資料紹介6

2023-11-18 (Sat) 10:01
特別展「巌流島」出品資料紹介。こちらは、昭和30年代頃に作成されたとみられる「下関市街図」(下関市立歴史博物館蔵)。巌流島を見てみると、右側と左側に分かれており、中央が入江のようになっています。また、...
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」資料紹介5

2023-11-12 (Sun) 09:09
特別展「巌流島」出品資料紹介この図面は、下関港修築計画平面図(下関市立歴史博物館蔵)。内務省が昭和13年から開始した下関港整備工事の内容を示したものです。この工事には、巌流島と彦島の間を埋め立てて陸続...
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下関市立東行記念館の会計年度任用職員(学芸員)を募集します。

2023-11-10 (Fri) 13:05
下関市立東行記念館で学芸員を募集しています。詳しくは→コチラ
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」資料紹介4

2023-11-05 (Sun) 15:52
特別展「巌流島」資料紹介こちらは、江戸時代後期に制作された「西国名所之内廿四与治兵衛岩巌流嶋」(下関市立歴史博物館蔵)。与次兵衛ヶ瀬という岩礁と、巌流島を描いた錦絵です。与次兵衛ヶ瀬を横切る船の乗員は...
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」資料紹介3

2023-10-28 (Sat) 09:17
特別展「巌流島」出品資料紹介。こちらは、宮本武蔵が晩年に記した「独行道」(鈴木猛氏寄贈/熊本県立美術館蔵)。中国の古典などになぞらえて、自らの生き方の規範や心境などをあらわしたものです。・人の道に背か...
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「巌流島―そして、島は決闘の聖地となった―」資料紹介2

2023-10-22 (Sun) 09:22
特別展「巌流島」出品資料紹介。こちらは、「細川光尚書状控宮本武蔵宛」(永青文庫蔵/熊本大学附属図書館寄託)です。熊本藩主である光尚は、自分の病が快方に向かっていることを伝えるとともに、武蔵の様子を尋ね...
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