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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」紹介(13)

2021-12-16 (Thu) 08:02
明治34年2月16日、慎蔵危篤の報せを受けた毛利元敏は、深夜にもかかわらず、慎蔵のもとに駆け付けました。慎蔵が息を引き取ったのは、それから間もない午前1時30分のこと。享年71歳(満70歳)でした。
葬儀は、2月21日に功山寺で執り行われ、その際、元敏は「おもひ草」と題した告別の辞を捧げました。
今の世を極楽、昔(江戸時代)を地獄とし、慎蔵の苦労と忠勤を称えるとともに、慎蔵を失った元敏の哀惜の念が綴られています。

思い草は、万葉集にも登場するナンバンギセル(南蛮煙管)と推定される植物です。元敏は、うな垂れる自らの姿を、思い草に重ねたのでしょう。

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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」紹介(12)

2021-12-13 (Mon) 09:34
近年、周りに迷惑をかけずに人生を終わるための準備「終活」をされる人が、少なくないようです。「終活」という言葉は、近年使われ始めたものですが、それ自体は新しいことではなく、今回初公開となる「死去始末」で...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」紹介(11)

2021-12-11 (Sat) 13:02
慎蔵は「遺物品附」として、お世話になった人々への形見分けを記しました。毛利元敏には朱檀机、毛利保子には朱檀の茶棚。続いて硯(15人)、衣服(2人)、金子(1人)を贈る相手の名前が記されています。硯は必...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」紹介(10)

2021-12-09 (Thu) 13:30
三吉慎蔵の遺言書の一つ「家事要件」。その「保護物」の項には、当時三吉家にあった9振りの刀(鎗、長刀を除く)が記されています。このうち現存するのは、寺田屋事件の際に慎蔵が帯びていた大小と、慎蔵の孫梅子(...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」資料紹介(9)

2021-12-07 (Tue) 13:08
慎蔵が、病床に伏したときに贈られたお見舞い品について、日記を紐解いてみました。在京中の明治16年(1883)9月、寒気を覚えた慎蔵は、約2週間の休暇を取得。この間に、交肴、鶏、葡萄、菓子、カステーラ、...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」資料紹介(8)

2021-12-05 (Sun) 09:20
明治23年(1890)5月28日に催された「旧友会」で、三條実美が詠んだもの。慎蔵は、5月21日に東京を離れて帰郷していたため、旧友会へは参加しておらず、のちに贈られたものでしょうか。 「明...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」資料紹介(7)

2021-12-02 (Thu) 13:00
明治22年(1889)11月21日から27日にかけて、慎蔵夫妻は欽麗院(長府藩12代藩主毛利元運の正室)の付き添いとして、熱海温泉を訪ねました。齢72となった欽麗院の湯治が目的だったようです。この間、...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」資料紹介(6)

2021-11-29 (Mon) 17:13
明治18年(1885)9月19日から10日間、東京根津八重垣町(文京区根津一丁目)の貸座敷茶屋において、曲独楽師の竹沢藤治(3代目)の興行が、木戸銭(見物料)無料で催されました。竹沢は、江戸時代から続...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」資料紹介(5)

2021-11-26 (Fri) 14:55
明治3年(1870)11月29日、帰藩のため東京を出帆した木戸準一郎(孝允)は、途中下関を経由して慎蔵と会談する予定でした。ところが、急用で京摂間に留まることとなり、慎蔵も12月11日に元敏の上京に従...
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「誠之 三吉慎蔵―幕末・明治を生きたサムライ」資料紹介(4)

2021-11-24 (Wed) 13:14
写真は、慶応2年(1866)の寺田屋事件後、西郷が坂本龍馬救出を謝して慎蔵に贈った七言詩です。題楠公図(楠公の図に題す)として、後醍醐天皇に従い、湊川で戦死した楠木正成に思いを馳せ、次のように詠んでい...
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