2024-10-14 | 特別展おすすめ資料(2) 皆さん、こんにちは!今回も、現在開催中の特別展「天下人との邂逅ー海峡の戦国史第3章ー」から、おすすめの資料をご紹介します。この資料は、毛利元就と輝元に宛てて出された織田信長の書状で、毛利氏の一門として扱われた宍戸家に伝わり、現在は山口県文書館の所蔵品となっています。毛利氏と織田氏は、当初は友好な関係を築いていました。これは、両氏が、ともに備前の浦上宗景や宗景の主筋の赤松義祐、あるいは阿波の三好氏と敵対していたことによります。ところが、毛利氏と織田氏の関係は、両氏の境目地域の領主たちの対立の影響などから次第に悪化し、ついに軍事的に衝突するに至るのです。この書状は、信長が阿波の篠原長房のことなどを... |
2024-10-06 | 特別展おすすめ資料(1) 皆さん、こんにちは!今回は、現在開催中の特別展「天下人との邂逅ー海峡の戦国史第3章ー」から、おすすめの資料をご紹介します。今回ご紹介するのは、豊臣秀吉の肖像画で、備中足守藩主木下家の菩提寺である大光寺に伝わったものです。足守藩主木下家は、秀吉の正室北政所の兄杉原孫兵衛が、義弟秀吉の名字を名乗り、木下家定と改名したことに始まります。ちなみに、小早川隆景の養子となって小早川家を継ぎ、関ヶ原の合戦で東軍についた秀秋は、家定の実子にあたります。この画像は江戸時代のもので、没後神(「豊国大明神」)として祀られた秀吉を描いています。山口県下初公開資料であり、展示期間中は通期で展示していますので、ぜひこの機... |
2024-10-04 | 2024年度秋季特別展開幕! 皆さん、こんにちは!本日から、2024年度秋季特別展「天下人との邂逅ー海峡の戦国史第3章ー」が始まりました。開会にあたりセレモニーが行われ、開会式にお越しいただいた方を対象とした展示解説を行いました。特別展は、10月4日(金)から12月1日(日)までを会期としており、11月4日(月・振休)までを前期、11月6日(水)からを後期として、一部展示替えを行います。山口県下初公開資料を多数展示しておりますので、ぜひこの機会にご観覧ください。本ブログでは、今後特別展の注目資料などをご紹介する予定ですので、そちらもお楽しみに! |
2024-09-30 | 特別展「攘夷と海峡」終了 下関戦争160年記念特別展「攘夷と海峡」は、9月29日をもって終了いたしました。ご観覧・ご協力いただき、ありがとうございました。もし見逃してしまったという方は、パンフレットを販売しておりますので刊行物・グッズのページをご覧ください。 次回の展示は、特別展「天下人との邂逅ー海峡の戦国史第3章ー」です。10月4日の開幕をお楽しみに! |
2024-09-22 | 特別展「攘夷と海峡」資料紹介6 特別展「攘夷と海峡」より、注目資料を紹介します。今回は、「某書状控」です。 元治元年(1864)8月5日に開戦した下関戦争は、連合艦隊側の優勢に進み、同月8日、長州藩は休戦・講和を申し入れることとなりました。 藩政府の決定の元で行われた講和交渉ですが、第1回談判後、反対意見も多くあがったようです。例えば、元治元年8月に奇兵隊など諸隊が提出した嘆願書では、藩の考えに従って隊士一同を説得し戦場から引き下がったが、講和は「一時之御権謀」と考えており、後日「大攘夷」を実行しなければならないと訴えられており、隊士の多くが戦いの継続を望んだ様子がうかがえます。また、高杉晋作... |