特別展「巌流島」出品資料紹介。
こちらは、宮本武蔵が晩年に記した「独行道」(鈴木猛氏寄贈/熊本県立美術館蔵)。中国の古典などになぞらえて、自らの生き方の規範や心境などをあらわしたものです。
・人の道に背かないこと
・私利私欲を捨てること
・恨みや愚痴は無いこと
・恋愛は考えないこと
・財産や所領の望みはないこと、
・神仏は敬うものの、頼みにはしないこと、
・命を捨てても名誉を捨てないこと、
・常に兵法を考えること
などが書き上げられており、武蔵の思想や漢学の教養などをうかがうことができます。
なお、本文は武蔵直筆ですが、「正保弐年五月十二日~」の奥書は、後に別人が書き入れたものと考えられています。