特別展「巌流島」出品資料紹介。
こちらは、「細川光尚書状控 宮本武蔵宛」(永青文庫蔵/熊本大学附属図書館寄託)です。熊本藩主である光尚は、自分の病が快方に向かっていることを伝えるとともに、武蔵の様子を尋ねています。そして、春には江戸から熊本に帰国するので、その際に直接話をしようと述べています。
武蔵は、光尚の父細川忠利の招きを受けて、熊本で晩年を過ごしています。忠利は、武蔵を招聘した翌年に死去してしまいますが、本資料からは、武蔵がその後も熊本に留まり、忠利の後を継いだ光尚とも良好な関係を築いていたことがうかがえます。
武蔵はとても有名な人物ですが、彼に関する同時代の史料は極めて少なく、史料から確実な動向が分かるのは、基本的に熊本で過ごした晩年のみです。
なお、本資料と出品番号20は、熊本大学永青文庫研究センターの調査によって近年新たに発見された武蔵関係資料です。本資料は、発見後初公開となります。
この機会にぜひご覧ください!