東行記念館では令和4年3月21日(月・祝)まで、常設企画展「法灯の守り人たち― 梅処・梅仙・玉仙 ―」を開催しています。
今回は、展示中の資料から「井上馨二行書」を紹介します。
井上馨が二代目東行庵庵主谷梅仙に贈った書で、「安禅必ずしも山水を須ひず心頭滅却すれば火も自ずと涼し」という中国の詩人杜筍鶴の詩の一部が揮毫されています。
禅をするのに静かな山や水辺は必要ない、心を滅却すれば火すらも涼しいものだ。
東行庵建立に関する寄付や二代目庵主就任にも携わるなど、実務的な支援を行っている井上馨が、心の持ち方一つでどんな苦しみも痛みも感じないという意味の言葉を贈り、梅仙を激励していることがわかる資料です