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企画展「幕末群雄伝」資料紹介5

2024-05-26 (Sun) 09:16
開催中の企画展「幕末群雄伝―下関に集った志士たち―」より、注目資料を紹介します。今回は「中岡慎太郎書状 三吉慎蔵宛(慶応2年(1866)3月14日)」です。
 
中岡1

 













中岡2














土佐藩出身の中岡慎太郎は、文久3年(1863)に脱藩。その後、長州藩に身を寄せ、禁門の変や下関戦争に参戦しました。
元治元年(1864)には、忠勇隊の隊長として長府に入りましたが、この時福岡藩士から薩長の和解・提携策を聞いています。中岡は大いに賛同し、この後薩長間の周旋活動を開始。慶応元年(1865)閏5月頃に計画した下関での木戸孝允・西郷隆盛の会談実現には失敗しましたが、その後も京都や長州藩内などで周旋活動に尽力し、慶応2年1月の薩長盟約締結に貢献しました。福岡藩士早川勇は、中岡を薩長盟約の内実の功労者と評価しています。

本資料は、薩長盟約成立後の慶応2年(1866)3月14日、下関に滞在していた中岡が、長府藩士の三吉慎蔵へ宛てたもので、薩長の和解に関する思いなどが述べられています。この中で中岡は、「皇国三千年来之流弊」を排除するには「非常之行」(並みの程度ではない行動)が必要とし、それを実行できるのは「防長名君公様方ト薩」と記しています。「薩」とは薩摩藩のこと。「防長名君公様方」とは、本家の萩藩と、長府など各支藩主のことです。中岡が萩藩だけでなく、支藩の活躍にも大きな期待を寄せていた様子が伝わります。

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