東行記念館です。
常設企画展「流伝 ― 高杉晋作が残したもの ―」にて展示中の「高杉晋作都々逸」を紹介します。
都々逸とは、7・7・7・5の4句26文字で男女の情愛や世相などを唄うもの。
次の作品は高杉晋作の自筆と伝わる都々逸で、女性を花になぞらえ、心配や苦労をかけていることへの申し訳なさが詠まれたものです。
人の花なら赤ふもなろか
わしのはなゆへくろふする 東行
掛詞を用い(「くろふ」=「黒」「苦労」)、さらに「赤(「明るい」に由来)」、「黒(「暗い」に由来)」と相対する印象の色を対比させています。
晋作は、妻のまさに対して非常に深い思いを抱いており、お互いに書状のやり取りをしていたことが知られています。
また、まさの回顧談によると、家庭人としての晋作は「弱いものには優しい」人であったとのことです。