企画展「長府毛利家遺品―下関に託された至宝―」資料紹介。
こちらは、長府毛利家に伝来した「毛利元就画像」。
本画像は、元就生前に描かれた現存最古の画像である山口市豊栄神社所蔵本と同じ下絵から制作されたものと考えられています。
そのため、数ある元就画像の中でも最古級に位置づけられる作品です。
画像の上には、毛利氏や元就を称える賛文が記されています。この賛文にも豊栄神社本と同じ永禄5年(1562)の年次や、仁如集尭という僧侶の名前が確認できます。
しかし、本画像は、後年の補修や文字の摩耗などによって、全文を把握することが難しい状態です。像自体にも補修の痕跡が多く遺っています。
そのままの状態では賛文がほぼ見えないのですが、特別記念図録「長府毛利家遺品」に掲載している赤外線写真では、多くの文字が浮かび上がって見えます。こちらも必見です!
なお、前期展示の本画像は、後期からレプリカに変わりますので、お気を付けください。