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特別展「戊辰戦争―長府藩報国隊の軌跡」資料紹介(3)

2022-10-05 (Wed) 10:09
歴史博物館にて開催中の特別展「戊辰戦争―長府藩報国隊の軌跡」より、注目資料を紹介していきます。
今回は「錦旗」(高知県立高知城歴史博物館蔵)です。
 
錦旗






























































こちらは、慶応4年(1868)1月11日に、土佐藩に下賜された錦旗です。全長およそ350cmの鮮やかな朱色の旗で、上部には天皇・朝廷を表す菊の紋章が入っています。
 
慶応4年(1868)1月3日、鳥羽・伏見にて旧幕府軍と新政府軍が衝突。戊辰戦争が開戦します。
開戦当初、新政府軍側で戦いに参加したのは主に薩摩藩と長州藩でしたが、他の藩が必ずしも薩長側につくという保証はありませんでした。中には、土佐藩など、戦闘を薩長二藩の「私闘」と見なした藩もあったのです。
しかし、翌1月4日、朝廷より征討大将軍に任じられた仁和寺宮嘉彰親王が、錦旗を掲げて出陣。これにより、新政府軍は「官軍」、旧幕府軍は朝廷に歯向かう「賊軍」とされます。錦旗の登場は、日和見の諸藩を大きく新政府軍側に引き寄せ、戦況に大きな影響が出ることとなりました。
 
なお、戊辰戦争において新政府軍の兵士たちは、錦で作られた袖印(名札のようなもの)を用いていました。
錦旗を作った際にあまった生地などを用いて作られたもので、錦旗と同様に「官軍」の証とされました。
 
袖印




















報国隊士が使用した錦片袖印
 


「官軍」の象徴として、戊辰戦争に大きな影響を与えた錦旗。ぜひ展示室でご覧ください。

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