皆様こんにちは!
東行記念館です。
常設企画展「アートでみる幕末維新―奇兵隊の駆けた時代」の開催を楽しみにしてくださっていた方のために…本展示の見どころをお届けします!
今回ご紹介するのは、チラシでも使用している「當世武勇傳」です。
本資料は、戊辰戦争に従軍した奇兵隊士三浦梧楼を描いた錦絵です。
「當世武勇傳」は戊辰戦争で活躍した人物を描いた連作の名称で、明治期に数十種類以上発行されたと推測されます。
本資料の詞書で三浦は、淀堤松林の戦争で一番鎗となり、会津の「天野某」と渡り合い、敵中よりの弾丸で左肩を負傷しても、なお前へ進んだ「勇々しかりける武士なり」と紹介されています。
しかし、三浦の回顧録『観樹将軍豪快録』では、負傷箇所は足と記されており、「天野某」の名も言及はありません。
ここから考えられるのは、本資料の作者は、事実を伝えることより、読み手をいかに楽しませるかということに主眼を置いていたのではないか、ということです。
このように本展では、知るとより面白い!と感じてもらえるような豆知識をキャプションでご紹介しています。
もちろん資料自体が見応え十分なユニークなものばかりですので、ぜひ実物を見にご来館ください~!