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企画展「幕末群雄伝」資料紹介1

2024-04-27 (Sat) 09:58
開催中の企画展「幕末群雄伝―下関に集った志士たち―」より、注目資料を紹介します。
今回は「吉田松陰所用 日本近辺図」です。


日本近辺1













日本近辺2
















吉田松陰が用いた当時の日本近辺の地図で、企画展では小笠原諸島と琉球の図を展示しています。
本資料は、松陰が嘉永3年(1850)9月29日に萩藩の郡司覚之進に宛てた書状とともに、当館に収蔵されたものです。当時郡司は長崎で洋式砲術の修行中。松陰は兵学などを学ぶため、平戸に遊学していました。同書状の中で松陰は、郡司より返却された「地球図」を受け取った旨を記しており、これが本資料のことと考えられます。
兵学者である松陰は、城の攻防や野戦の陣形などを学ぶため、地図や実地見分による地形の把握を重視しました。この地図も、松陰の学問の中で用いられたのでしょう。
また、松陰は九州や江戸など各地に遊学した際などに、様々な場所に自ら足を運び、地形を検分しました。嘉永2年(1849)には、藩命により藩内西沿岸の防備を視察。現在の豊北町から、みもすそ川町付近までの海岸線も視察しています。

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