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08-02 (Sat) 15:47
企画展オススメ資料紹介(2)
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皆さん、こんにちは!
今回も、現在開催中の企画展「元清と輝元」のオススメ資料をご紹介したいと思います。

今回ご紹介するのは、毛利元就やその後継者隆元から信頼された禅僧策雲玄龍(さくうんげんりゅう)の手紙です。
策雲は、毛利氏の本拠である吉田郡山城の麓にあった興禅寺という寺院の住職を務め、隆元が人質として山口に赴く際には彼に同行しています。
隆元は、幼い頃から関わりのあった策雲を深く信頼しており、さまざまな悩みを策雲に相談していたようです。
さて、今回ご紹介するのは、その策雲が書いた手紙なのですが、この手紙は毛利元就を諫めたものとして、有名なものです。
この手紙が書かれた当時、元就は当主の座を隆元に譲っていましたが、まだ若い隆元を放っておけなかったようで、色々と口出しをしていました。
策雲の手紙によれば、「大殿(元就様)があまりに何事もなさってしまわれる」ために、人々は「若殿(隆元様)が、軍事にも政治にも、ご関心がない」と思ってしまっていたようです。
策雲は、この手紙で「身を引いて慎まれることが大事です」と、元就に口出しを控えるよう諫言しています。
元就としては、経験が不足している我が子を助けるつもりだったのでしょうが、その行為は、かえって隆元を萎縮させてしまっていたようです。
人を助けるというのも、なかなか大変なことですね。
この手紙は、9月15日(月・祝)まで歴史博物館企画展示室で展示しています。
諫められた元就は、隆元をどのように助けることにしたのか、ぜひ博物館で確認してみてください。
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