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04-01 (Tue) 09:18
企画展「神と仏の物語」おすすめの逸品の紹介(5)!
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皆さん、こんにちは!

現在開催中の企画展「神と仏の物語ー長府寺社巡りー」のおすすめ資料のご紹介の第5弾です。


平安時代の制作と推定されているこの木像は、一木造(いちぼくづくり)の女神像で、一説によれば神功皇后像ではないかといわれています。

日本では、もともと在来の神をかたどった礼拝対象はもちませんでしたが、仏像の影響を受けて神像がつくられるようになりました。

長府博物館から歴史博物館に受け継がれてきたこの女神像が、本来どの神社で祀られていたのかは不明ですが、長門国の一宮である住吉神社には、同じような女神像が伝わっているようで、礼拝対象としての女神像の広がりが注目されるところです。

神功皇后は仲哀天皇の后であり、2人が滞在した豊浦宮(とよらのみや)の故地に営まれたのが、現在の忌宮神社だと伝わっています。

また、忌宮神社は、神功皇后が仲哀天皇を祀ったのがその起源といわれていますが、神功皇后や、2人の間に生まれた応神天皇も祀ることになり、のちに神功皇后(忌宮)を代表して忌宮神社の名前で呼ばれるようになったといいます。

忌宮神社は、「(長門)二宮」の別名をもちますが、中世には「神功皇后宮」とも呼ばれていました。

応神天皇が武家の崇敬を集めた八幡神と同一視され、神功皇后がその母であったことに加え、皇后自身も戦いにまつわる伝承をもっていたため、神功皇后は「武運長久」を願う武家から篤く信仰されています。

現在の企画展では、この女神像を間近でご覧いただくことが可能です。ぜひこの機会に展示をご観覧いただき、神功皇后の伝承に思いを馳せてみてください。

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