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07-08 (Fri) 16:49
企画展「サムライの装い―下関ゆかりの武具―」9
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歴史博物館企画展「サムライの装い―下関ゆかりの武具―」資料紹介。
こちらは、長府藩が作成した「大御納戸方新御根帳」。長府毛利家に所蔵されていた刀剣を記録したものです。

展示部分には、11代大洲藩主加藤泰幹から長府毛利家に贈られた「備前国守家御刀」が記録されています。守家は鎌倉時代中期の備前国の刀工です。13代長府藩主毛利元周は泰幹の娘を正室に迎えており、守家の刀はその引出物として贈られたのです。
実は守家の刀は、婚礼の際の引出物に大変好まれました。その理由は「守家」の名が「家を守る」に通じ、縁起が良いからです。
刀剣は、家督継承や婚礼などさまざまな場面で贈られましたが、その場その場にふさわしい一口が選ばれ、大切な役割を果たしたのです。例えば江戸幕府将軍の後継者への贈答には、「来るべき国を継ぐ」という意味を込めて「来国次」の作が好まれたようです。
武器としてだけではない、刀剣の様々な役割を垣間見ることができます。
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